このリフォーム事例をスタジオダックス作品と言って掲載していいモノか、悩むほど若い施主の感性と情熱はお見事でした。解体から仕上げ、材料調達までほとんどの工程をDさんやその友達たちがワイワイ作った手作りの部屋です。スタジオダックスは基本設計とD.I.Y.のアドバイス、下地までの造作と設備(電気、給排水)を担当し、後はDさんの感性にまかせます。次は何をやろうとしているのか面白がって見ていると言うなんとも刺激的で楽しい経験となりました。

ご多分にもれずDさんの感性を共有してくれるリフォーム業者は少ないでしょう。D.I.Y.で好きな空間を作りたいけど、どこからどこまで、どうやればいいのか?
漠然としたイメージを具体化できないで悶々としている人は多いはずです。特に集合住宅の場合は制約がいっぱいあるのでなかなか踏み込めないものです。
ポンと肩を叩く事で一気に爆発し成功した好例である事は間違いないのですが、ここまでのD.I.Y.は情熱と時間と覚悟があってはじめて成立する事を知っておいて下さい。単に費用を抑える為だけのD.I.Y.では理想の空間はできません。施主自ら行動し作った苦労、充実感が感じられるからこそこの部屋は生きているのです。そしてプロの目から見ても仕上がり、色彩など空間の完成度が非常に高い事が何よりスバラシイのだ。

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