狭い空間をさらに狭く2LDKに分割していた間仕切りをすべて解体し広いワンルームにリセット。断熱が必要でない部分は仕上げもすべて撤去し、あえて躯体をむき出しにします。設計と必要最低限の設備、造作、仕上げの一部までをスタジオダックスが担当し、細かな仕上げや住み方はTさんに残します。Tさんの気分で部屋に手を入れ、気分が変わったらまた変えればイイ。失敗してもそれまた楽し。将来ライフスタイルが変わったらその時また考えよう。用途を限定しない男の部屋には自由な空気が流れます。
そんな部屋だから、キッチンも無骨に演出したい。モルタルとアンティークレンガで構成した壁面に、既製のフレームキッチンを置いただけ。後はこだわり男が勝手に使ってくれればイイ。素っ気なさが絶妙のキッチンになりましたね。
水まわりもトコトン無骨に。ユニットバスを入れた方が安上がりなんだけど、あえて在来工法でモルタル塗りっぱなし。こんなインテリアを喜んでもらえる事はめったに無いから我々も楽しい。
物件が決まってもいないのに乗っかった甲斐があったというモンですよ。
竣工してから約1年ぶりに撮影に伺うと、色々手を入れてステキに暮らしていますね。IKEAに行くのが楽しくてしょうがない。趣味の盆栽も元気。夏に向けてのゴーヤをはわせる緑のカーテン製作も順調だ。
さあ、次の野望は家具職人になることだ。自分が造った家具でこの部屋を飾るのだぁ〜って・・オイオイ
こだわり男の大人の「基地」はいつまでたっても完成しない事にこそ意味がありそうですね。
(おわり)
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そしてその後、本当に会社を辞めて家具作家になりやがった。オモロイ。部屋も工房仕様にずいぶん変わった模様です。楽しそう。
そして最近は東京の下町に拠点を移しちゃったから、この部屋にはもう住んでいないのだ・・残念。
なんとも自由な生き方をしていてスバラシイ。
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http://tachibana.tosalog.com/
場所:神奈川県横浜市・中古分譲マンション3階部分
規模:約50平米、全面スケルトンリフォーム
床:無垢堅木パーケット貼り、オスモ仕上げ
浴室床:FRP防水、モルタル金コテ仕上げ
(撥水クリア塗装は施主のD.I.Y.)
玄関床:既存CF剥がしのまま
壁:珪藻土左官仕上げ、一部GL剥がしのまま
一部モルタル金コテ仕上げ、一部古レンガ積み
浴室壁:FRP防水、モルタル金コテ仕上げ
(撥水クリア塗装は施主のD.I.Y.)
天井:スケルトンAEP塗装
その他:オープン棚造作
既存便器、クリーニング再利用
ナショナル(現パナソニック)idecoキッチン施工
設計・施工:スタジオダックス
Photo:SIGMA SD14/10-20mm EX DC