アイランドキッチンはその名の通り、本来は島のように部屋の真ん中にレイアウトされたキッチンの事を言うのですが、一般的には「ペニンシュラ型」と呼ばれているプランも我々はアイランド型プランと呼んでいます。広く多目的に使えるワークトップをもつキッチンの事を総称してアイランドと呼んでいるのです。

アイランドの魅力はなんといっても存在感と意匠面のインパクトですが、実は作業効率や収納力など実用面も非常に優れたレイアウトなのです。

「かっこいい」「オシャレ」と形から依頼されるお客様も多く人気で、最近はキッチンメーカーの既製品にもアイランドスタイルが増えてきました。コンテンポラリーでもカントリーでも様々なスタイルにマッチします。そして、形から依頼されたお客さまが実際に使用してみたらその使い易さと収納力に驚かれます。

オープンな見せたいキッチンならアイランドキッチンはお薦めですよ。

キッチンは料理をする所と言う既成観念は捨てましょう。リビングやダイニングの一部または中心として誰でも気軽に入れるスペースであるべきです。

家族であったり友人であったり、普通のキッチンではなかなか気軽に入り込めない空間をみんながワイワイ集まって食事やホームパーティーを楽しむ中心の空間にしてくれます。「台所」と言う料理を作るお母さんの聖域ではなく、部屋の一部として料理もするしお茶も飲む。子供がお絵書きしていて旦那が本を読んでいる。そんな多目的な空間としてアイランドキッチンはあって欲しいと思っています。当然ここまでオープンだと掃除や片付けが大変そうだけど、無垢な素材でラフに構成すれば汚れや傷も「味」で処理できちゃうから結構楽ですよ。

一般的にワークトップの高さは自分の身長の半分に5センチ足した高さが丁度良いと言われていました。しかし、最近はもうちょっと高くする事が一般的になってきて、あと2センチくらいプラスして合計7センチくらい足すと使いやすいですね。

Craftキッチンのカウンタートップは90センチ。身長差のある田中と笠井がどちらも快適に使える高さを設定しています。

一般的にコンロの高さは他のワークトップと同じレベルにする場合が多いのですが、本当は低めに設定されていた方が快適に使えます。とくに一般的な計算式はないのですが、スタジオダックスでは自分の身長の半分から8センチ引いた高さが丁度良い高さと勝手に提唱しています。

Craftの業務用コンロはゴトク上端の高さが49センチ。フライパンをあおったりするのに丁度イイ高さですね。

キッチンは汚れや傷が絶えない場所ですからそれらが味となる無垢な素材選びは重要ですね。そして大型ステップシンクや食洗機、IHヒータや業務用ハイカロリーバーナーなど皆でワイワイ調理する時間をサポートする便利な機能も満載です。

クラフトのキッチンは、社団法人日本住宅設備システム協会主催「キッチンスペースコンクール2002」実例部門において、経済産業省製造産業局長賞を受賞しました。後援：経済産業省

いや～なんとも懐かしい雰囲気のキッチンですね。ひと昔前にインテリア誌面を席巻していたスタイルのキッチンです。インテリアもブームがあって最近はほとんどこの手の本格的なキッチンを見なくなりました。

カントリー系のインテリアをやっていた有名ショップや業者が軒並みモダンやコンテンポラリーへ方向転換した為、この手のキッチンが大好きなお客さまが取り残された感がありますね。実は昔とったキネズカっちゅうやつでスタジオダックスの得意分野だったりします。

アイランドスタイルと言うよりは2列プランの拡張スタイル。大きなカウンタートップは昔からコツコツ集めた大好きなアンティーク雑貨をディスプレーする為に意匠優先で計画されました。機能美とは真逆のムダを楽しむキッチンですね。

アイランドスタイルは意匠優先でも機能優先でも対応できる柔軟性のあるスタイルです。空間と予算に余裕があれば検討の価値はありますね。

オフィスのキッチンです。もともと住宅だったところをそのまま仕事場に流用したので、人とモノが増えたら家庭用の大きなキッチンがジャマになってきました。お湯を沸かしてカップさえ洗えればいいとの事。

そこでちょっとした立ち話もできるアイランドスタイルのコンパクトなミニキッチンを計画しました。

コーラーのホーローシンクやイイ色に変色したパインの引き出しなど、既存キッチンのアイテムを再利用しながら機能的に再構成。以前の意匠優先だった壁面収納もパインの棚に変更して資料や本を並べやすくしました。

これで住宅のキッチンだった一期工事、オフィスのパブリックスペースに用途変更した二期工事、そして完全にオフィス仕様にリノベートの三期工事です。

生活環境の変化にともなって部屋も変わる（変える）好例ですかね。